演技のいけてない俳優や女優のことを大根(だいこん)と呼びますね。ちょっと古い言い方かな、という気がしますが。

なぜ、演技がへただと大根になってしまうのか、調べてみましたよ。

女優pen

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きょうの単語:古くさい

評論家たちは彼の最新作のテーマは古くさいと判断した。

Le thème de son dernier film a été jugé ringard par les critiques.

受動態の複合過去


例文は受動態の複合過去です。たまたま先日ラジオ講座で勉強したばかりです。
こちら⇒「まいにちフランス語」38:L60 受け身(受動態)

フラッシュの例文はこのように受動態の複合過去になっているけど、音声は
Le thème de son dernier film était jugé ringard par les critiques.
のように、半過去に聞こえるのですけど?

今、翻訳講座の第8回で「複合過去と単純過去」のところにさしかかってます。
半過去は進行、継続(~していた)のニュアンスがあるので、たとえば、

鎌倉幕府は1192年に作られた。
La gouvernement de Kamakura a été établi en 1992.

というようなのは、複合過去でなければならない、と習いました。
ちなみにこの複合過去は現在と関係のある複合過去(~した、という英語で言うならば現在完了形)ではなく、単純過去の代用としての複合過去(~した)の用法です。

きょうの例文に戻って

この場合は映画の評価のことなので、半過去を使うこともできるのかもしれません。つまり、「そんな評判がある程度の期間に渡って、評論家のあいだで言われていた」という感じでしょうか?

例文の単語の意味


thème テーマ、主題
le thème de+定冠詞+名詞 ~というテーマ

dernier 名詞の前で 最新の、最近の
le dernier nunéro 雑誌などの最新号
関連記事(あんまりdernierについて書いてないけど)⇒きょうの単語:dernier「試験まであと三日しかない」をフランス語で? このページからリンクしているのアメブロの記事のほうが詳しいです。

film 映画
詳しくは⇒きょうの単語:film 「映画館」をフランス語で何と言うか

juger ~を判断する
C'est à vous de juger ce qu'il faut faire.
何をすべきか決めるのはあなたです。

critique 批評家
批評そのものという意味もあるのですが、ここは批評家として訳しておきました。

ringard : 古くさい ;大根役者、落ち目の芸人
辞書によると、この単語は1960年ごろからこういう意味で使われるようになりました。
ringard はもともとは「火かき棒」。この意味から派生したのかも?と辞書にありましたが、さだかではありません。
「火かき棒」が時代遅れの産物だったからでしょうか?
Je n'aime pas ces livres ; ils sont ringards.
この小説は好きではない。古くさいよ。

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大根役者の由来はたくさんあってどれが本当なのかはっきりしていません。
語源にありがちなことですね。

役者は評論家や観客に賞賛されるか、こきおろされるかのどちらか。
まあ、無視される、というのもありますが。

そのせいか、おもしろい説明がいっぱい見つかりました。

大根役者という言葉の語源


●大根はおろすもの⇒へたな役者は役をおろされる
この「おろす」から。

●大根は消化によく、おなかにあたることはまずない。
⇒へたな役者の舞台もまず当たらない。

●演技がまずいと人間の役はつかず、馬の脚の役がつく。
馬の脚は大根に似ているから。

●役者の付き人は、古くは「ダイコウ」と呼ばれた。
ダイコウ⇒ダイコン⇒大根

●大根は白い⇒シロい⇒しろうと⇒素人同然の役者

●大根は白い。ヘタな役者も白い。なぜかというと、
顔の白粉(おしろい)をはたきまくって、へたな演技をカバーする。

●演技がヘタな役者はその場を「しらけさせる」の白から白い大根へ。

●鈍調な大根の形がへたな役者を思わせる。

・・・いろいろあります。大根に失礼な気もします。

私は大根のもっさりした雰囲気が舞台でぼーっと立っているだけで、
演技ができない役者のイメージがありました。
でも、「おろす」という説がスッキリしているので気に入りました。

ちなみに、英語では大根役者は ham actor です。
野菜が肉の加工品になるところがおもしろいですね。

今回は紹介しませんが、ハムアクターという言葉の由来もたくさんあるのです。
その中に、旅芸人など、売れない役者は化粧を落とすのに、ハムの脂を使っていた、という説があります。
今、ハムは工場で作られることが多いですが、昔はみんな手作りですよね。
ですが、ハム脂でお化粧を落としていたなんて・・。
手も顔もベトベトになるのでは?

フランス語では cabotin, cabotine という単語があります。
これは(名優気取りの)大根役者
Petit Robertには語源は不明、とありました。


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