ジュール・フェリーについて読みました。2012年5月の記事です。フェリーは、オランド氏が大統領になった時、オマージュを捧げた昔のフランスの政治家です。

ジュール・フェリー

元記事 → Jules Ferry expliqué aux enfants | 1jour1actu - Les clés de l'actualité junior 15 mai 2012

Sais-tu qui est Jules Ferry ?
ジュール・フェリーが誰か知っていますか?

きょうはフランス共和国の前の大統領と新大統領の政権交代の日です。このような歴史的な日を記念するために、フランソワ・オランドはジュール・フェリーに敬意を表することを希望しています。オランドはパリのチュイルリー公園にあるジュール・フェリーの像に花をそなえる予定です。なぜ彼はジュール・フェリーを選んだのでしょうか?

なぜこれがきょうの話題なのでしょうか?



新大統領のフランソワ・オランドがきょうジュール・フェリーにオマージュを捧げることになっているからです。ジュール・フェリーは今から百年以上も前の1893年に亡くなったフランスの政治家です。

ジュール・フェリーとは?

現在、あなたたちは16歳まで就学することを義務づけられています。しかしずっとこうだったわけではありません。フランスの第三共和制(1870-1940)下では、子どもたちは13歳まで学校に行くことになっていました。

この年令を定め、またそれまでの就学を義務にしたのは、当時の教育相のジュール・フェリーです。彼はまた小学校を終えた子どもがさらに学ぶことができるようにフランスに中学校という制度も作りました。

ジュール・フェリーは、無償の義務教育を開始し、宗教から切り離した法律を書いた人でもあります。

彼が学校のためにしたことは?

ジュール・フェリーはフランスを宗教から切り離した国にしたいと思っていました。とりわけカソリック教がこれ以上教育に干渉しないようにしたかったのです。つまり、教育と宗教を無関係にするということです。彼は宗教教育をやめ、市民教育を導入しました。市民教育とは市民が学校で学ぶということです。

なぜオランド大統領は、ジュール・フェリーにオマージュを捧げるのですか?

選挙キャンペーン中、オランドはもし大統領になったらすすめる政治の優先事項として、若者と教育の問題、そしてライシテをあげていました。

ライシテの原則は、ジュール・フェリーにとってとても大事なことでしたが、オランドにとってもそうなのです。二人の政治家にとって、学ぶということは、自分の暮らしを取り巻く世界をよりよく理解するために必要な手立てを手に入れることだからです。たとえば人それぞれの違いを尊重することも、そういう手立ての一つです。

だからオランドはぜひともこの古の教育相を称えたいと思っているのです。これは象徴的なことであり、また尊敬の気持ちをあらわす行為です。

きょうの用語


laïcité ライシテは宗教と国家を明らかに分離する原則。宗教は国家の決定を左右することはできない。国家の決定とは、たとえば政治的な意見や、教育のあり方などに関すること。また、国家は宗教活動に干渉すべきではありません。フランスでは、この政教分離の原則を1905年よりとっています。この時代はカソリック教がフランス社会にとても重要な影響を与えていました。

ライシテの原則はすべての団体、個人に対して、他人にその人の自由を犠牲にするような思想を押し付けることも禁じています。フランスのほかに、ポルトガル、トルコ、ベルギー、オランダ、メキシコ、カナダ、インド、日本、そしてベナン共和国でもこの原則がとられています。

hommageは、ラテン語のhommeが語源。中世では hommage は臣下が領主に忠誠を誓う儀式のことを言いました。現在では、ある人や人びとに、敬意や、感謝の気持ち、賛美を表すことです。

きょうの単語

symbole 象徴、シンボル、記号

この言葉は、古いギリシャの sumbolon というものから来ました。古代ギリシャでは sumbolon は二つに割れた物の片方で、二つのものが合わさったときに、感謝の気持ちを示せました。

symbole は何かの意味を表している物、絵、表現で、これによって他の人はそれが何かわかるようになっています。たとえば«la colombe» 白い鳩は平和の symbole です。また、算数で使う« + » や« - » もsymboleです。



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補足

オランド大統領は、ジュール・フェリーとマリー・キュリーの二人に敬意を表しました。キュリー夫人は誰でも知っているでしょうが、ジュール・フェリーは世界的に有名というわけではないと思います。

フェリーはフランスの近代教育の父で、義務教育を作り、無償化し、宗教と切り離した人物です。一方で植民地政策をすすめることにも熱心で、こちらの政策で頓挫して、政治生命を断たれています。

フェリーが植民地政策をすすめる理由として、フランスが自分たちより劣った民族を統治するのは理にかなっている、というようなことを発言したので、オランド大統領がオマージュをささげたことに疑問の声をあげている人もいます。


・・・・・2012年5月15日に書いた記事です・・・・・


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